病んだ心をつまびいて



「あ、そーいえば仁奈。新山くんに私の家の住所教えたでしょ!」


「えー?なんのハナシぃ?」


「ポカンとしない!いくら新山くん相手だからってね、プライバシーってモンが……」


「茜の家の住所なんて教えてないけど?」




ぞわり

背筋に、冷たいものが這う。



仁奈のトーンに嘘はなかった。




「は、はは、冗談よしてよ、だって……」


「茜がガッコー飛び出してった日でしょ?そんときの新山、すんごい怖いオーラ出してて誰も近づかなかったよ」


「え……新山くんに話しかけられなかった?」


「まさかぁ〜。ソーユー雰囲気じゃなかったよアイツ。話しかけてくるわけないじゃん」




ケタケタ笑う仁奈。
対して私は、体温がみるみる冷たくなっていくのを感じる。


どういうこと……この胸騒ぎはなんなの。
だって、だって



「私の家に来たとき、新山くん"佐山から住所聞いた"って……そう、言ってたよ?」



私の言葉に、仁奈の表情が変わる。