「つきまとわれて、きもいこと言われて、もうほんと散々だったけど。ちょーど仲良かったセンパイにもらってさ。浴びせられたキモワードをこのボイレコに全部残して、ストーカーをブタ箱にぶち込んでやったってわけ」
「そ、そうだったんだ……」
「それからは常に持ち歩いてる。今の時代、自衛がダイジだよ。うちらみたいなカワイーJKは特にね?」
不敵に笑った仁奈は、私の手を取りボイスレコーダーを握らせる。
「御守り。キモいやつらなんかに、わたしの茜は渡さないもん」
「仁奈……」
「華凛にだって負けない。ずっと一緒だよん」
い、イケメン仁奈様……!
「ありがとう仁奈様、ケッコンを前提にお付き合いを……」
「むふふ、茜とならいいわよ。すべてを捨ててわたしに身を任せなさい!」
抱きつき合いながらじゃれあう。
こんな時間がいつまでも続いてくれればいいのに、なんて、願ったって叶わない。



