「わたしはほかの誰より茜のこと知ってる。二股なんてできない変態気味な恋する乙女だよ」
「ちょっと、なにそれ」
「あの動画のシチュエーションだって、なにか理由があるからできあがった空間であり、ただのビッチ女だなんて簡単に断定できてしまえるようなモノではない」
ゆっくりと紡ぐ仁奈の言葉は、私への肯定そのものだった。
「わたしは茜の味方だよ。不義理を働くような女じゃないって、信じてるからさ」
いたずらっぽく笑い、私の髪をおもいきり撫でてきた。
目からポロッとこぼれた雫は見なかったことにする。
「ありがと、仁奈」
この親友ひとりが信じてくれるのなら、もうなんでもいいと思った。
そして、仁奈にはすべてを話すことに決めた。
なにが起きたのか、なにをされたのか。
包み隠さず全部を共有しよう。
SOSでもあり、誠意の形でもある。
「仁奈、話させてほしい。これまでのことすべて」
……が、ただひとつ……私の話を聞いてもなお、どうか仁奈が最後まで無事でいてくれることを願う。



