病んだ心をつまびいて



「茜が考えてるコト、全部当ててあげよーか」

「うっ……いや、えーと」

「なんて、イジワルはやめといたげる」




仁奈はメロンパンを一口かじると、私の方へ視線を向けた。


その顔はいつもとなにも変わらないマイペースな親友で……




「正直、ムカついてるけどね」


「……」


「いきなりガッコー飛び出した日から、何回連絡しても返信ないし。コッチがどんだけ心配してるかなんて、茜にとってはどーでもいいのかなって、悲しかったですよわたしは」


「……ごめん」


「けど、わたしの感情なんて優先してるほど余裕が無かったのも知ってる。どーせひとりで全部抱え込む気だったんだ。だから誰にも言えなかったんでしょ。ちがう?」


「ちがく……ない」




泣きたくないのに、ちょっとだけ涙が出そうになる。


うつむいて膝を抱えた。




「ねぇ仁奈……仁奈も見たよね、あの動画」


「あー……まーね」


「あれね、本物なの。いろいろあってさ。誰かに隠し撮りされてたみたいで……」


「秋道さん、ガチのイケメンだったねー。ヤンデレじゃなければ完璧なのに」


「気にするトコそこなんだ……」




笑いが漏れてしまう。


そんな私を見て、仁奈は優しく目を細める。