病んだ心をつまびいて



学校での自分の立場についてあらためて思い知らされる。



以前秋道さんに連れ去られたときの様子を野次馬の誰かが動画として収めたらしく、それが生徒たちの間に流出されたのだ。



不運にも新山くんの豹変と流出のタイミングが被ってしまい、私への評価は最悪なものへと成り下がった。



"新山くんがいるにもかかわらず、浮気相手の男に連れ去られたクズでビッチな女"


だなんて笑ってしまうほどありえない印象が流布しているかなりまずい状態。



廊下を進む足がふらついた。



真実は違うというのに、私はそれを弁解もせずに学校を飛び出してしまったんだ。



クラスメイトからすれば、すべてを認めたようなものだろう。



自業自得だし、秋道さん以外恨んでないけど、正直すぐに消え去りたい。




うなだれかけた時

背後から「おはよ〜!」と肩を叩かれた。


振り向くとそこには女子数名が立っていた。



「……おはよう」



喉が詰まり、返すのに時差が出てしまう。



私に挨拶してきたのは、クラスの中でも派手なグループに属している華凛たちだった。



ニヤニヤと好ましくない笑顔を貼りつけている様子に嫌な予感しかしない。