暗い場所で2人の人間が話をしている。
私はそれを扉の隙間からひっそりとのぞきこんだ。
見慣れた顔……お母さんとお父さんだ。
なにを話してるんだろう、よく聞こえない。
しばらく耳をそば立てていると、2人の眼球がグリンとこちらを向いた。
「ひっ」
体が竦み、金縛りのように身動きが取れなくなる。
お母さんとお父さんが一瞬にして扉の目の前までやってきて、私のことを冷たく見下ろす。
大好きな両親がまるで別人のようで、小刻みな震えが込み上げてきた。
どうしてそんな顔するの…
「お母さん…お父さん……」
怖いよ──



