「新山くん、あのね……んぅっ」
噛みつくようなキスが降ってきた。
手首は解放され、代わりに頬を乱雑に包まれる。
熱い舌がもたらす刺激に腰が浮く。
好きな人との初めてのキス。
浸る間もなく思考を奪われてしまい、新山くんの唇の感触を全身で味わっているみたいだった。
流されてしまいたい、楽になりたい
「一瞬でも、他の人間のことを考えるな」
「はぁっ……んぅ、ん」
「好きだ、平石、平石」
「に、やま……く……っ」
「お前は俺のものだ」
独占欲が牙を剥く
「俺のものにならないのなら
──死んでくれよ……平石」
滾る双眸にめまいがした。
ゾクゾクする……
たまらず新山くんの首のうしろに腕をまわした。
もういっそ、陥落させてほしい。
その……棘まみれの感情で。
容赦なくぶつけられる甘さに目を閉じようとしたその時だった。



