扉を開ければ
「……よう」
本当に新山くんがいた。
「新山くん!どうしたの…?」
「突然悪いな。佐山がお前ん家教えてくれたから、来た」
いやいや、来た、じゃなくて!
ちなみに佐山ってのは仁奈のことなんだけど、あやつ一体なんのつもりだ。
心の準備をさせておくれよ。
目を白黒させているであろう私に対し、新山くんは突然頭を下げた。
「平石、今朝はごめん」
まっすぐな謝罪。
脳裏によみがえるのは
私の首につけられたキスマークを見て豹変する彼の姿。
それを皮切りにクラスのみんなから
「ビッチ」なんて烙印を押されたわけなんだけど
正直、新山くんに対して、恨み辛みの感情などはまっっったくなかった。
根本的に私と秋道さんの問題すぎるから。
「あ、顔を上げてよ新山くん。
全然大丈夫だから……っ」
「大丈夫じゃねーだろ。俺が暴走したせいで、お前のイメージが最悪な方向に落ちた。本当に悪かった」
「新山くん……」
どうしたものか。
悪いと思えば誤魔化さずに謝ることのできる新山くんの気概にキュンキュンしつつ
これは罪悪感を解くのに時間がかかりそうだ…と思った私は、ついポロッと言ってしまった。
「と、とりあえず、部屋あがる?
中で話そうよ」



