「ところで茜ちゃん、最近の学校生活はどうかな。楽しい?悩み事とかはある?」
そう訊かれ、口ごもってしまう。
あまりにタイムリーな質問すぎるからだ。
悩みどころの話ではない。
「その顔は……なにかあったみたいだね」
眉を下げて申し訳なさそうに目を細めたアズマさんがさりげなく私の頭を撫でた。
「まぁ、ちょっと……」
「軽くでいいから話してごらん。
吐き出すことは大事だよ」
「ぅ、えと……」
なにをどう言語化したらいいのか。
「じつは、ある男性にアプローチされていまして……」
「わ、恋バナ?」
「そんなかわいいもんじゃありませんよ。何度もお断りしているのに、全然諦めてくれないんです」
「ずいぶん熱烈なんだね」
「熱烈通り越して私のこと火傷させにきてます。彼のおかげで様々な事象が重なり大爆発。本日付けで私の学校生活が終わりました」
「それは……気の毒に」
苦笑いを浮かべるアズマさん。
話し出せば止まらなかった。
某秋道さんはクマムシに匹敵する。
あのしぶとさをもっと他のことに活かしたほうが絶対良い。



