『僕は茜ちゃんのお父さんとお母さん、どちらにも関わりのある古くからの知人でね。あるていど信頼されているから、怖がらなくても大丈夫。証拠なら、ほら』
男性は胸ポケットから1枚の写真を取り出した。
お父さんとお母さん、そして青年の3人が、仲良く笑っている写真。
男性は幼くて、両親はかなり若い。
モニター越しに見せられたそれにおもわず息を呑む。
『僕はアズマと言います。怖いのなら画面越しでもいい。少し話をしてくれないかな』
ど、どうしよう。
信じていいの?
話すってなにを?
でも、写真を見るかぎり嘘ではなさそうだし…
もし合成だとしたら、それを確認するために私がアズマさんの前に出向かなきゃいけない。
『悪いけど、話をしてくれるまで僕は帰らないから。警察を呼んだっていい。やましいことなんて無いし潔白だからね。それに、何度だって訪れるから』
先手を打って逃げ場を無くしてくるアズマさん。
1ミリも引いてくれそうな雰囲気がない。
ここは大人しく話をして穏便に事を済ませたほうがいいのかも…。



