秋道さんは私の肩口に顔をうずめると甘えるように擦りついてきた。 体と体に隙間なんてどこにもなくてピッタリ密着状態。 たまに思う。 この人、大きな犬みたいだなって。 寝てばかりだからか無駄に背は高いし、背中は広いし。 声も低いからワンッて鳴いたら迫力ありそう。 いやないか。 秋道さんだもん。 「ごめんなさい、秋道さん」 よしよしとくせ毛を撫でる。 ちょっと色の抜けたモジャふわな髪。 押さえて離せばぴょんと跳ねておもしろい。