病んだ心をつまびいて




軽やかに優しい仁奈を見て、いっそすべてを打ち明てしまいたくなる。



秋道さんから脅迫をされていること。



きっと仁奈ならなんだかんだ言って、全力で私を守ろうとしてくれるはず。



わかってる、味方だ。

けど、けど


その一歩を踏み出させない、地を這うような胸騒ぎが、わたしの直感を絶え間なく刺激していた。



助けを求めた先で笑顔を見せている自分が想像できない。



このまま一人で秋道さんと向き合うか

誰かに救いを求めるか


どちらを選んでも、どちらも正解ではない気がした。




「茜?だいじょーぶ?」



仁奈に顔をのぞかれる。


霧がかった思考を隅に追いやって、無理やり笑顔を作る。



「ん、大丈夫」

「ほんと?顔色悪いけど?やばそうだったら保健室いこーね」



深くまで詮索してこない仁奈がありがたい。


ふたりで席に戻ろうとしたとき、目の前に大きな影が落ちてきた。




「平石」




それは、新山くんだった。



大本命のご登場に体温が上昇。


わぁぁ、今日もかっこいい……!


立髪を後ろに流しててなんだか色っぽいね♡