病んだ心をつまびいて



「話は終わり。ずいぶん引き留めちゃったね。ごめんよ。学校まで送ってこーか?」


「い、いいです。もう行きます」



素早く踵を返す。
 
一刻も早くここから立ち去りたかった。
 


「茜ちゃん」



刃物を向けられたような感覚に足が止まる。





「いってらっしゃい」





穏やかな声が心臓までこだまする。



私を送り出す一言の片隅で、なにか凶悪な気配がこちらを見張っている気がして



返事すらできないまま、震えるつま先を動かした。