「…それ、どっち?」 そう言われるのも無理はない。 今日はエイプリルフールだし。 私はウソつこうかなって、言ったから。 「ぜんぶ、本当のことしか言ってないよ」 私がそう返すと、 「朝、ウソつくって言ってただろ」 と柏木くん。 「…それがウソだもん」 小さな声で言った私に、柏木くんは「ややこしいことすんな」と盛大にため息を吐いた。 「私、ぜんぜん柏木くんの好きなタイプじゃないけど…」 “彼女になれませんか?”って聞く前に柏木くんが口を開いた。 「ちょ、待て」