「この間のパーティーの時にも言ったが、婚約者でいる間は市長ではなく〝壱世〟で頼む」
自分を見つめて言う壱世に、胡桃は思わずドキッとしてしまう。
「俺の方も〝胡桃〟と呼ばせてもらう」
「え!」
「何か問題が?」
胡桃は首を横に振った。
「も、問題はないです」
「胡桃」
名前を呼んで胡桃の顔を覗きこむ。
「顔が赤いな」
壱世がフッと不敵に笑う。
「イケボでからかわないでください!」
先日の取材以来、胡桃は壱世の顔や声に胸をときめかせるファンのようになってしまっている。
ましてや二人きりになると、あのキスのことも思い出してしまって落ち着かない。
「そんなんで恋愛結婚なんてできるのか?」
「し、市長には関係ないじゃないですか!」
「〝壱世〟だ」
「あ」
「間違えるたびにキスでもするか?」
「じ、冗談に聞こえないです! セクハラです!」
壱世は胡桃の反応を楽しむようにイタズラっぽく笑っている。
自分を見つめて言う壱世に、胡桃は思わずドキッとしてしまう。
「俺の方も〝胡桃〟と呼ばせてもらう」
「え!」
「何か問題が?」
胡桃は首を横に振った。
「も、問題はないです」
「胡桃」
名前を呼んで胡桃の顔を覗きこむ。
「顔が赤いな」
壱世がフッと不敵に笑う。
「イケボでからかわないでください!」
先日の取材以来、胡桃は壱世の顔や声に胸をときめかせるファンのようになってしまっている。
ましてや二人きりになると、あのキスのことも思い出してしまって落ち着かない。
「そんなんで恋愛結婚なんてできるのか?」
「し、市長には関係ないじゃないですか!」
「〝壱世〟だ」
「あ」
「間違えるたびにキスでもするか?」
「じ、冗談に聞こえないです! セクハラです!」
壱世は胡桃の反応を楽しむようにイタズラっぽく笑っている。



