「あるある」 「本当?」 「うん、色々あって……この前まで120年くらい引きこもり無職だった」 そんな言葉でも彼は笑って言う。 「無職って吸血鬼なのに」 「吸血鬼は仕事じゃないし」 「そうか」 「そうだよ」 彼が落ち込む事ってなんだったんだろう? でも、今の私には聞いちゃいけない気がした。 「あの……何歳なんですか?」 「今? 340歳くらい。人間だったら二十歳くらい」 「へぇ……」 二十歳か、私は十六歳だから……四歳差、悪くない。