悪魔なあなたと結婚させてください!

こんな早朝からジムが開いていることすら知らなかった幸は、興味深そうに窓から中の様子を確認した。

「朋香と和美?」
ジムで汗をかいているふたりの女性には見覚えがあり、幸は目を丸くする。

「そうだ。会社帰りにもここに立ち寄ってるみたいだぞ」
「な、なんでそんなこと知ってるの?」

「俺は今時間を持てあまりしてるんだ。この街の上を飛び回って色々と観察している」

そのときに偶然みかけたみたいだ。
「で、これがどうかしたの?」

あのふたりがジムで運動している様子をみせられてどうしろと言うのだろう。

するとアレクがマジマジと見つめてきたのでまた照れてしまいそうになった。

「お前、これを見てもなにも思わないのか?」