悪魔なあなたと結婚させてください!

「私今90キロあるんだよ? キレイになるなんて無理に決まってるじゃん」

ふくれっ面をして言えばアレクが「自分でわかっているくせに俺の嫁になりたいのか」と、突っ込んでくる。

それを言われたら返す言葉が出てこない。
アレクと自分では釣り合わないことくらい重々承知だ。

もしアレクが同じ人間であれば、決して幸なんかに近づいたりもしていないはずだ。
「そもそもお前は勘違いをしている」

「勘違い?」
なんのことだろうと首をかしげたところで、突然腕を掴まれていた。

イケメンに腕を掴まれた経験なんてない幸は驚いて目を白黒させる。
それでもアレクは容赦なくさ地を部屋の外へと連れ出した。

「ちょっと、私まだパジャマなんだけど」
顔すら洗っていない状態で外に出るのはさすがに恥ずかしい。

そこまで女を捨てたつもりもない!