悪魔なあなたと結婚させてください!

上司はそれを目ざとくみつけて幸を呼んだみたいだ。
こんな最低な気分の中仕事でも怒られるなんてまっぴらだった。

どうせまた幸にネチネチと説教を垂れるに決まっている。
そう思うと気分が重たくなり、咄嗟に「それは私じゃありません」と、答えていた。

言葉が口を出てから幸自身が驚いた。
そんなことを言うつもりはなかった。

すぐに謝って修正すれば済む話だった。
それでも今の幸は素直にはなれなかった。

今まで散々幸にミスを押し付けてきた朋香と和美の顔が脳裏に浮かんでくる。
振り向くとふたりとも今は真面目に仕事をしているみたいだ。

でも、だからなんだというのだろう。
幸だって真面目に仕事をしてきた。