本当なら、たったあれだけ言い返して終われるはずはなかったんだ。 「私は今までずっとひどいことをされてきたんだよ? どうして相手に気を使ってあげなきゃいけないの」 幸はそう言い放つと、ムスッとした表情でアレクにそっぽを向いたのだった。