そう言って指差したのはファッションビルの向かいに立っているコーヒーショップだった。 まだ昼には遠いのでお客さんも少なさそうだ。 「そうだね」 幸は頷き、ひと目から逃げるようにコーヒーショップへ移動したのだった。