「うぅぅ……あぁぁぁぁっ! おばあちゃぁん……。私……なんにもしてあげられなかった! 大好きだったのに、もう二度とっ、会え、ない……!」
「…………」

 ひとりではずっとできなかったことが、やっとできた。
 まるで赤子の様に泣きわめくメルを、ラルドリスは黙って抱え、守ってくれている。
 日が翳り、空気が冷たくなっても……彼はずっとそこにいてくれた。
 その温もりが、どうして人が繋がりを求めずにはいられないかを、メルに教えてくれた気がした。