助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね

 最後にそう呟くと、魔術師は呪いの言葉を紡ごうとする。
 しかし、その視界を下方から、亜麻色の頭髪が遮った。
 たった今、地に沈んだはずの、ひとりの魔女。彼女が顔を起こしこちらを見た。
 なにかが、変わろうとしていた。