美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


『父が戻ってきたから、君とのことを話したんだ』

 夜の電話で彼にそう言われた。

 彼はあれからお父様が戻って来てからも忙しくて会う時間が取れない。

 結局、あの食事以降まともに会えていないのだ。私も伯母がいなくなり、店をあけづらくなった。

 アレンジ教室もあり、芹那さんが慣れるまではと考えているからだ。

「お父様はなんて?」

「驚いていたよ。一度君に会いたいと言っていた。反対はされなかったから安心していいよ」

「私もいい加減、電話じゃなくて蓮さんに会いたいです」