美しき造船王は愛の海に彼女を誘う


「本当に、ありがとうございました。失礼の数々、お許しください」

「いや……僕こそ悪かった。反省した。だからやったんだ」

「……神崎さん」

「さあ、忙しくなるな。いつ頃になりそうだ」

 引っ越しのことだ。

「そうですね。ひと月でやりますが、例の文化祭典までには移転したいです。そのままお客様を誘導したいので」

「なるほどな。よし、必要経費をあとで相談しよう」

「ありがとうございます」