ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険



(小夜ちゃん、ごめん)


小夜ちゃんは「仁奈は響谷くんが合ってる」って言ってくれた。だけど、私はやっぱり香月雅が好き。まだまだ諦められそうにない。妹さんから色々聞いたら、余計に。


「私、まだ頑張りたい……う~っ」

「ゲ、私が泣かせたみたいじゃん、やめてよ」


もうすぐお兄ちゃんシャワー終わるんだから!と言いながら。妹さんは、私に無言で手を差し出す。


「これは……?」

「情報量。お兄ちゃんの情報を、私がタダであげると思わないで。厚かましいわね」

「あぁ、なるほど!抹茶ジュース三本はどうでしょう……?」


だけど妹さんの手は引っ込まず、私に伸びたまま。本数が足りない、って事かな?