「ふわぁ〜…」
給食食べたら眠くなっちゃったな…。
涼木先生はまたどっか行っちゃったし。暇だなぁ…。
保健室には何も無いし、課題でもやっておこうかな?
《ガラガラガラ……》
ん?誰か来た。誰だろう…?
「涼木せんせぇ〜また来ました〜!……ってあれ?かわいい女の子!?」
《ビクッ》
っ!!?……男の子だ。どうしよう……。
何か言わないといけないかな…。でも…。
待って、この子ってもしかして…。2年生のイケメンとしてめっちゃ有名な『夏目 斗愛』(なつめ とあ)君…!?
なんでここに…?何か具合でも悪いのかな。
「こんにちはぁー!涼木先生どこいるか知ってる?」
は、話しかけられた!?えっ、何か返さなきゃ…!
「えっと、涼木先生は今どっかの教室に行っちゃってて…。どこか具合が悪いんですか?そ、その夏目さんは。」
な、名前呼んじゃった…。馴れ馴れしすぎたよね。怒られちゃうかな…。
「そっかー、どっか行っちゃったかー。まいっか!
あ、でも別に僕は具合悪いわけじゃないし大丈夫だよ!のんびりしに来ただけだから!僕こそ邪魔しちゃってごめんね。」
「大丈夫ですっ。」
《ドキドキ》
怒ってない?よかったぁ。
うまく話せたかな…?
不思議と、夏目先輩は怖くない。なんでだろう。男の子で怖くないのは昇くんだけだったのに。
なんか胸が……ドキドキする。
男の子に声かけられたら誰でもドキドキするよね。
……もしかして発作のせい…?