噛んで、DESIRE



授業に集中していなかったわたしが悪いけれど、突然当てられるのにめっぽう弱いために、泣きそうになる。

目立つのも苦手で、早く答えなきゃと自分を急かすほどだめになる。


わかりませんと言おう……、と、諦めて口を開きかけた、その瞬間。



「先生、俺わかっちゃったから答えていい?」


いつのまにか起きていた吾妻くんが、気だるげに手を挙げてそんなことを言った。


……なんで、吾妻くんが。

学校では関わりを断つように、自分からはひとことも話さないのに。


案の定、先生も目を瞬かせている。


「おー? 先生は四宮を当てたんだが」

「たまには寝てばっかりの俺が答えてもいーじゃん」


「おお……? おまえにしては珍しいことを言い出したな。まあいいか、答えてみろ」