そんなのじゃない、と抗議すれば、彼は楽しそうに喉を鳴らす。
朝だというのに恐ろしいほど色気を振りまいている吾妻くんは、横顔も妙に美しい。
キケンなものやキケンひとには惹かれてしまう。
人間誰だって、そうではないのだろうか。
「なーに見てんの」
ん?と首を傾げられ、慌てて彼から視線を逸らす。
だけど天邪鬼なわたしを許してくれない吾妻くんは、楽しそうに口角を上げた。
「杏莉ちゃんってさ、俺が見てるとき目合わせないように必死なのに、俺が見てないときすげえ視線送ってくるよな」
「……気のせいです」
「ふは、嘘はいけないんじゃないの?」
「……う、」



