「ぜったい、……だめです」
ぶんぶんと首を横に振れば、彼は表情を崩さず尋ねてくる。
「ぜったい?」
「ぜったい!」
「もし俺が手出したらどーする?」
「っ、絶交……です」
「はは、それは結構厳しいかも」
可笑しそうに目を細めた吾妻くんは、わたしのお腹に回していた腕に力を入れて、ギュッと抱き寄せてきた。
……何も、しないって言ったのに。
「な、なんで……」
抱きしめるんですか。
心臓の音が聞こえるから、嫌なのに。
動揺しているわたしに構わず、吾妻くんは緩い口調で返してくる。
「んー……抱き枕?」
「だ、抱き枕……」
ドキドキ損だ……。
がっくりと肩を落とせば、吾妻くんが背中に腕を回してさらにくっ付こうとしてくる。



