噛んで、DESIRE




ドキンッと胸が高鳴った。

その“ ひとりの女の子 ”は、わたし……だよね?


期待しながら彼を盗み見ると、バチッと目が合ってしまう。

びっくりして思いっきり視線を逸らすと、吾妻くんはからかうように小さく笑った。


「吾妻、何笑ってんの?」

「いや? 純情っていいよねってコト」

「は? ジュンジョー?」


首を傾げているクラスメイトに曖昧にうなずきながら、適当な店番を続ける吾妻くん。

今日も金色に光る髪が輝いていて、目も心も奪われる。



わたしたちより大人な男の子。

少し繊細で、とてもキケンで、ほんのちょっと意地悪な人。


眺めているだけで充分だと思えてしまう美しさは類を見ず、思わず触れてしまったら、すぐさま猛毒が回ってしまう。