完璧な笑みを作っているけれど、吾妻くんの心の内は侮れない。
いっさい興味なさそうな表情と声のトーンだから、あまりにもわかりやすい態度。
吾妻くんってこんなに冷たかったっけ……と不安に思っていると、女の子は泣きそうな顔で去って行った。
「おま……っ、吾妻! そんなに冷たくして良いのかよ! さっきの子、めっちゃ可愛かったぞ?!」
途端に遠巻きに見ていたクラスメイトが吾妻くんの肩を掴んで揺らす。
それに抵抗せずにゆさゆさと揺られながら、彼はつまらなさそうに呟いた。
「そ? あんま顔とか見てなかった」
「……くっ、モテる男は違うな!」
「てゆーか、連絡先とか、女の子で渡したのひとりだけだし」



