噛んで、DESIRE




「あ、わたしベビーカステラ食べたい! 屋台並ぼう」

「もちろん」


その後もほかの屋台に並んで食べたり、劇を観に行ったりしていると、すぐに午後になってしまった。

急いで教室に戻ると、正午ごろなのに人がたくさんいて、心が明るくなる。


「このクラス、お花畑をテーマにしてるんだって! めっちゃ可愛くない?」

「やば! 彼氏連れて写真撮りにこようかな」

「ぜったい映えるって! 入り口のお花もすごかったもんね」

「センス光ってたよね〜!」



ときどき聞こえてくるお客さんの声に、嬉しくて泣きそうになる。

精いっぱい頑張った甲斐があったなあ……と思いながら、午前の店番の子と交替する。


「あ、四宮さん! 大盛況だよ」

「マジすげえよ四宮さん!」


たくさん声をかけてくれるクラスメイトの優しさに、胸がジーンと温まって涙腺が緩む。

泣かないようにグッと堪え、なんとかお礼を言っていると、突然、後ろから肩を組まれた。