噛んで、DESIRE



「入口を盛大に華やかにしたいんだけど、どうも良い案が浮かばなくて……」

「うーん……、なるほど」


客寄せに大事なのは、入口の華やかさだ。

ぱっと見で、いいなと思ってくれたら、たくさんの人が来てくれるはず。

そう熱弁する九条さんに同調しながらも、首を捻って考える。


……華やかにしたいということなら、どうせなら入口だけは造花ではなく本物のお花を使ってもいいかもしれない。

学校からの予算の問題もあるけれど、入口だけならどうにかなるはず。


どうしよう……と頭を悩ませていると、背後からひょっこり現れた澪子がニコッと微笑んで言った。


「杏莉の作品、飾ったら良いんじゃない?」

「えっ」


わたしの、作品を?

まさかの提案で驚きの表情を浮かべれば、澪子はわたしを宥めてから、九条さんに説明する。