噛んで、DESIRE



ジト目でそう言えば、吾妻くんはつまらなさそうな顔で唇を尖らせた。


「短い」

「……はい?」

「スカート。しゃがんでたら見える」


恥ずかしくなって、彼から遠ざかる。

……以後気を付けよう。


「教室走るたびにヒラヒラさせて、マジで見えそー」

「……うっ、そんなに短くないはずですけど」


ほかの女の子はもっと膝上だし、本当に短い。

スタイルに自信があるわけじゃないから、ほかの子に比べたら長いはずなのに、吾妻くんは意地悪な笑みを作って言い放つ。


「へえ? じゃあ、めくっていいの?」

「はい?!」

「はは、さすがに冗談」


……また、そうやってからかう。

吾妻くんを警戒しながらも、そろそろと近付く。


教室の床でシートを広げて座り込んでいる吾妻くんの手には、作りかけの紙花があり、暇そうにそれをくるくると回している。


その横で、いっしょに作業していた三原くんがわたしを捉えて人懐っこい笑みを浮かべた。