「へぇ、そんでまだ休学は続けるつもりなんだ?」
薄い本を読みながら、未希はひとごとのように言った。
ええ、ええ、そりゃひとごとでしょうともっ。
熱は下がったから、さすがに山田は居座ったりはしなくなった。
ただ毎日花は贈られてくるし、週末になると必ず見舞いにやってくる。
捨てるのはもったいないので、花は孤児院に送ってドライフラワーを作るよう言ってみた。
王家ご用達の花屋だからものはいいし、ポプリとかにすれば孤児院の収益にもなる。
これは未希の提案だったんだよね。
平民に好かれてる令嬢なら、極刑に処されそうなとき非難の声が上がるだろうからって。
そういった訳で悪役令嬢時代の悪行を払しょくするために、人知れず善行を重ねてる毎日だ。
「籠城してるだけじゃ状況は変わらなそうだけど?」
「だって何言っても何やっても、山田、暖簾に腕押しなんだもん」
だったらなんか良い案おしえてよっ。
「それはさておき、華子、あんた最近太った?」
ぎくっ。未希ってば相変わらず言い方容赦ないっ。
薄い本を読みながら、未希はひとごとのように言った。
ええ、ええ、そりゃひとごとでしょうともっ。
熱は下がったから、さすがに山田は居座ったりはしなくなった。
ただ毎日花は贈られてくるし、週末になると必ず見舞いにやってくる。
捨てるのはもったいないので、花は孤児院に送ってドライフラワーを作るよう言ってみた。
王家ご用達の花屋だからものはいいし、ポプリとかにすれば孤児院の収益にもなる。
これは未希の提案だったんだよね。
平民に好かれてる令嬢なら、極刑に処されそうなとき非難の声が上がるだろうからって。
そういった訳で悪役令嬢時代の悪行を払しょくするために、人知れず善行を重ねてる毎日だ。
「籠城してるだけじゃ状況は変わらなそうだけど?」
「だって何言っても何やっても、山田、暖簾に腕押しなんだもん」
だったらなんか良い案おしえてよっ。
「それはさておき、華子、あんた最近太った?」
ぎくっ。未希ってば相変わらず言い方容赦ないっ。