転移した先は野外会場のはしっこだった。
風の中に硝煙の臭いが混じってる。
(この煙、やっぱり演出のスモークじゃない)
式典は画面で見たよりも混乱してて。
人の流れが出口の方へと向かってる。係の誘導を無視して、みんな押し合いながら進んでるし。
「ケンタはユイナ探して警備と誘導手伝ってきて」
「この広い会場の中を!? 俺、ユイナがどこ担当とか詳しく聞いてないし」
「そこは愛のパワーでなんとかしなさい!」
「って、姉上はどこに行く気だよ!」
「シュン様のところに決まってるでしょう!」
人の波をかき分けて、中央目指し進んでいった。
どぅんっと轟音が鳴り響く。あちこちで悲鳴が湧き上がった。
爆風に耳を塞いでしゃがみ込みそうになる。そこを何とか踏みとどまって、まだ遠いステージに目を向けた。
「シュン様は……!?」
人だかりの向こう、周囲に指示を出してる山田が見えた。
よかった、無事だ。
でもそのすぐ横には、イタリーノ大使が立っていて。
風の中に硝煙の臭いが混じってる。
(この煙、やっぱり演出のスモークじゃない)
式典は画面で見たよりも混乱してて。
人の流れが出口の方へと向かってる。係の誘導を無視して、みんな押し合いながら進んでるし。
「ケンタはユイナ探して警備と誘導手伝ってきて」
「この広い会場の中を!? 俺、ユイナがどこ担当とか詳しく聞いてないし」
「そこは愛のパワーでなんとかしなさい!」
「って、姉上はどこに行く気だよ!」
「シュン様のところに決まってるでしょう!」
人の波をかき分けて、中央目指し進んでいった。
どぅんっと轟音が鳴り響く。あちこちで悲鳴が湧き上がった。
爆風に耳を塞いでしゃがみ込みそうになる。そこを何とか踏みとどまって、まだ遠いステージに目を向けた。
「シュン様は……!?」
人だかりの向こう、周囲に指示を出してる山田が見えた。
よかった、無事だ。
でもそのすぐ横には、イタリーノ大使が立っていて。