「よぉ、ハナコ! 昨日ぶり!」
ひとり歩く廊下でマサトに呼び止められて。
「マサト……あなた、生徒会で忙しいのでしょう? どうして毎日わたくしのところにやってくるのよ」
「俺がいたって仕事増やすだけだし。この前も重要な書類捨てちまってダンジュウロウに怒られた」
ああ、マサトってば肉体労働専門だったっけ。
だとしてもわたしにまとわりつく理由にならないんじゃ?
「なぁ、ハナコ。シュン王子も反省してるみたいだぞ? そろそろ仲直りしたっていいんじゃないか?」
「仲直りってあなた……」
子供のケンカじゃないんだから。
こっちは公衆の面前でファーストキスを奪われたのよ?
それをわたしが駄々こねてるみたいに言うなんて。
「あっ、そうだ! この前渡した俺の召喚札、毎日持ち歩いてるか?」
「召喚札? あれなら部屋に置いてあるけど」
「なんでだよ。いざというときに呼べないんじゃ意味ないだろ? 明日からちゃんと持って来いよな」
いや、マサトを呼び出して、わたしに何の得があるってのよ。
それにそもそもアレは、山田避けにって手渡してきたんじゃないの?
「じゃ、俺行くわ。また明日な!」
言いたいことだけ言うと、マサトはあっという間に廊下の向こうに消えて行った。
ひとり歩く廊下でマサトに呼び止められて。
「マサト……あなた、生徒会で忙しいのでしょう? どうして毎日わたくしのところにやってくるのよ」
「俺がいたって仕事増やすだけだし。この前も重要な書類捨てちまってダンジュウロウに怒られた」
ああ、マサトってば肉体労働専門だったっけ。
だとしてもわたしにまとわりつく理由にならないんじゃ?
「なぁ、ハナコ。シュン王子も反省してるみたいだぞ? そろそろ仲直りしたっていいんじゃないか?」
「仲直りってあなた……」
子供のケンカじゃないんだから。
こっちは公衆の面前でファーストキスを奪われたのよ?
それをわたしが駄々こねてるみたいに言うなんて。
「あっ、そうだ! この前渡した俺の召喚札、毎日持ち歩いてるか?」
「召喚札? あれなら部屋に置いてあるけど」
「なんでだよ。いざというときに呼べないんじゃ意味ないだろ? 明日からちゃんと持って来いよな」
いや、マサトを呼び出して、わたしに何の得があるってのよ。
それにそもそもアレは、山田避けにって手渡してきたんじゃないの?
「じゃ、俺行くわ。また明日な!」
言いたいことだけ言うと、マサトはあっという間に廊下の向こうに消えて行った。