緒臣くんのキケンな誘惑。





心臓がすでにバクバクいってる。
男の人と帰ったことなど今まで一度もないから当たり前だ。

それなのに、初めての相手が緒臣くんだなんて……!ハードル高すぎるよ……!!


鞄を持って深呼吸をすると、前にいる愛海が私の方に振り返って。


「じゃ、楽しんで」

「あ、あみぃぃぃ……っ!!」


ニコッと笑顔で笑って教室を出ていってしまった。

…私も行こう……緒臣くん待たせちゃうよね……。


そう思い平然を装って教室を出た。

……どこに行けばいいのかな?とりあえず玄関……?


廊下を歩きながら、玄関の方に足を進める。

四組をチラッと見るとSHRは終わっているようで、緒臣くんの姿はなかった。


どこにいるんだろう……と思いながら階段を下りて角を曲がると。


「…っあ!」

「…来た」


玄関の近くの壁に寄りかかっている緒臣くんの姿があって。

その周りには、緒臣くんを見て盛り上がる女の子達。