緒臣くんのキケンな誘惑。





そう、真ん中にいる女の子が頭を下げて謝ってきた。

……え?

突然のことに困惑してしまう。


「あ、あの……っ?」

「あの時の緒臣くんを見て、勝ち目ないと思ったの。諦めることにしたわ」

「え……っ!?」

「怖い思いをさせてごめんなさい。あなたは悪くないのに、八つ当たりしちゃったの」

「あの、顔上げてください……っ!!」


そう言い謝る女の子に、胸が痛んでそう言う。

やっぱりこの子、悪い子じゃなかった……っ。

この子の周りにいる子達も同じように申し訳なさそうにしてきて。


私の言葉にやっと顔を上げてくれた女の子と、目が合う。


「あの、私本当に気にしてないです!」

「…口ではなんとでも言えるでしょ」

「本当に!!確かにやり方は汚かったけど。でも、あなたは本気で緒臣くんのことが好きだったんでしょ?」

「……っ、」

「わかってるから。だから大丈夫!もう謝らないで」