またからかってきた〜っ!!と思って、赤くなった顔を手で隠そうとすると。
急に緒臣くんは私の両手を掴んで、その手を私の両耳に当ててきた。
「え…っ!?」
な、なに……っ!?これじゃ、何も聞こえないよ……!!
そう思って緒臣くんを見ると、緒臣くんはパクパクと口を開いて何かを言っていた。
す……、『 す い た よ 』……?
なに?口元だけじゃ全然わかんないよ……っ。
緒臣くんを見上げて首を傾げてみると。
ふっと笑った緒臣くんは私の手を握ったまま耳から離した。
「な、なんて言ったの……っ?」
「んー?」
そう問いかけた私に、どこか読めない表情をした緒臣くんは私の両手を自分のほうに引き寄せた。
突然引かれた手にバランスを崩して緒臣くんの方にポスっと寄りかかってしまう。
わっ、わっ、また近……っ!!
パッと顔を上げ、至近距離にいる緒臣くんと目が合うと。
「秘密」
そう言って、意地悪そうに微笑んできたのだった。

