緒臣くんのキケンな誘惑。




あまりにも動揺しすぎて水を買ってくると嘘をついたのに、即バレだ。

……もういいや、とりあえず手洗って熱を冷まそう。

自分に呆れてため息をつきながら廊下を歩く。

お昼の時間だから、四組まだ人集まってないな。
いつもより道が開けていて、ラッキーと思いながらそこを通る。


そのまま真っ直ぐ行って曲がったところにある水道に近寄った。

窓から外を見て深呼吸をする。


『あんなイケメンに言い寄られたら』


……そんなわけないんだよなあ。
だって私平凡だろうし……私のどこを見て言い寄ろうと思うんだ。

もー!三人が変なこと言うから考えちゃうじゃん……っ!!

手を洗い終わって、ハンカチで手を拭く。

もう一度深呼吸をして、戻ろうと振り返ると。


「ねえ」

「……え」


私の目の前には、派手な女の子四人が立っていた。

…び、びっくりした……!いつの間に……?

驚いて動きをピタッと止める。