緒臣くんのキケンな誘惑。





「ねぇ、あれ天沢くんじゃない?」

「え?」

「三四組じゃん」

「…ほんとだ……!」


音寧の言葉に目が覚めて指さしてる方向を探すと、そこには音寧の言う通り緒臣くんの姿があった。

ぼーっとしすぎてて気づかなかった……!

校庭の真ん中に向かって歩いている姿を見つめてしまう。

これからサッカーの試合なのかな……ボール持ってるし……。

女子の姿は見当たらないので、多分体育館で他の種目をやっているのだろう。


「まじまじ見つめちゃって〜〜」

「…っ、な!」

「天沢くん、紫夕に気づくかなあ〜?」


外を見る私をニヤニヤと見てくる音寧に少し顔に熱が集中する。

き、気づくわけないじゃん授業中なのに……!!
変なこと言わないでよ……!って言いたいところだけど、さすがに先生に聞こえてしまう気がして口を閉じる。


も〜〜、と言いながらもう一度緒臣くんの姿を探すと。


「……っ!?」