緒臣くんのキケンな誘惑。




音寧が後ろを向いてそう話しかけてきて、うんうんと頷いた。

この先生のクラスは席が自由だから私は窓側の席を確保していて、私の前に音寧が座っている。
隣より前後の方が話しやすいんだよね……。

ちなみに愛海と芹奈は頭のいいクラス。
愛海は頭良さそうだけど、芹奈もああみえて昔から頭いいんだよなあ……。


音寧と顔を合わせながら二人でため息をつく。
お腹空いたし眠いし……もう諦めて目つぶろうかな……。

なんて思っていると。


「……?」


外から賑やかな声が聞こえてきて二人でそっちに顔を向ける。

見ると、どっかのクラスが体育をやっているみたいだ。


「楽しそう…いいなあ数学なんてやめたい」

「音寧の力でどうにかしてよ……」

「紫夕は私のことなんだと思ってるの……」


先生に聞こえないように小さな声でくだらない話をしながら外を眺めていると。

音寧が、急に目を見開いて外を指さした。