緒臣くんのキケンな誘惑。






「次は一緒に帰ろうね」

「え…一緒に……?」

「だめ?」

「い、いや、ダメってわけじゃ……っ」


あ〜〜っ、あざとい……っ!!
首傾げて甘えるように聞いてこないで……!私負けるから……!

必死にそう答えた私に満足そうに笑った緒臣くんが、不思議で仕方ない。


なんでこんなに私によくしてくれるんだろう……っ。
さっきまでの子達との対応の差に、驚きながらもドキドキが止まらなくなる。


自分の心を落ち着かせるように深呼吸をしていると、さっきのことをハッと思い出した。


「…あ、そういえば」

「どうかした?」

「休み時間の時、緒臣くんなにか言いかけてたよね……?」


そうだ……ちょうど時間になっちゃって聞けなかったんだ。
さっきまでずっと気になってたのに、この短時間ですっかり忘れてしまっていた。