緒臣くんのキケンな誘惑。





「言ったよね?俺から逃げられない、って」

「…〜〜っ!!」


昨日の台詞……っ!!

『これで俺から逃げられないね』

その言葉を思い出して、かああっと顔が熱くなってしまう。
遠くから聞こえる女の子達の悲鳴なんて、聞こえなくなるほど緒臣くんは私をドキドキさせてくる。


「わ、私……っ、ほんとに慣れてなくて……っ」

「うん、そうだろうなとは思ってた」

「う……っ」

「顔真っ赤なの可愛いね」

「…っ、は、話聞いてた……っ!?」


慣れてないって言ったじゃん……っ!!
なのになんでそんな意地悪そうな顔でからかってくるの……!

アタフタして緒臣くんから距離を取ろうとしても、緒臣くんに手を繋がれているから離れられない。

そんな私を見て楽しそうにクスクス笑う緒臣くんに、心臓が掴まれたようにギュッと苦しくなった。


階段を下りて下駄箱に向かう。
どうやら、私を下駄箱まで送ったあとに職員室によるらしい。