緒臣くんのキケンな誘惑。





…あ、緒臣くん……!

その中心には緒臣くんがいることに気づいて、だからさっきよりも盛り上がってるのかと納得する。

……あれ。

歩きながらそこを見ると、ある違和感に気づいた。


……本当に笑ってない。誰とも目を合わせようとしていない。

私の知っている緒臣くんとは大違いで、三人の言っていたことは本当だったんだと思い知らされた。

女の子を直接拒んでいるわけじゃないけど……でも目が笑ってなくて……。


どんどん私の中での緒臣くんが謎に包まれていって、全く掴めない。

…なにを考えているんだろう。

そう思いながら緒臣くん達の前を通った時。


「…紫夕?」

「…え?」


ふと横から声がかかって顔を向けると。

そこには、緒臣くんが私を見てピタッと動きを止めていた。
そんな緒臣くんの声や目線につられて女の子達も一斉に私を見る。

…あ、あれ……?
なんで今私呼び止められて……?