緒臣くんのキケンな誘惑。





よかった部屋綺麗にしといて……と心の中で安心する。


「…ドキドキするね」

「…っえ?」

「彼女の部屋で二人きりとか……理性保たなきゃいけないし」


彼女の部屋で二人きり。
その言葉を聞いた瞬間、突然意識してしまってぶわっと身体中が熱くなった。

そんな私を見た緒臣くんは、意地悪そうに笑って。


「俺と二人はある意味危険だから、安心してちゃだめだよ?」

「っ、危険って」

「誘惑しちゃうからね」


そう言って人差し指を立てて艶っぽい笑みを浮かべた緒臣くんに、心臓がうるさく音を立てる。


「…っ、そんなの、私絶対負けちゃうよ」

「……」


緒臣くんの誘惑に勝てないこと、知ってるでしょ……っ。
そう思って手で顔を隠して指の隙間から緒臣くんの顔を見ると。

緒臣くんは私の言葉に驚いたように固まって、すぐに目を逸らした。

あ、あれ……?