彼氏がいるだなんて、一言も言ってないのに……!!
一々反応が大きい私を笑いながら手を振るお母さん。
でも私はまだその場から動かずにお母さんに話しかけた。
「…お母さん、あのね……」
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あの場所……公園に向かう道中、髪の毛が崩れてしまうにも関わらず早歩きになってしまう。
上手くいったメイクも、上手くいった髪も、全部この時のためだったのか……!
なんて、あまりにも浮かれたことを考え続ける私に内心呆れながらも、公園に向かう足取りは軽かった。
公園について周りを見渡すと、ベンチに座る一人の男の人の後ろ姿が見えて。
……っ!!
「緒臣くん……!」
迷わずそこに駆け寄る。
初めて見る私服姿の緒臣くんは雰囲気が違っていつも以上にキラキラ輝いて見える。
うわぁ…私服姿かっこいい……っ。
私の姿が見えた緒臣くんはベンチから立ち上がって……そして、ピタッと動きを止めた。

