緒臣くんのキケンな誘惑。





お母さんがいた洗面所に入って、コテを取り出す。

外巻きして、前髪も整えよう。
そう思って、久しぶりに使うコテでぎこちなくもゆっくりクルクルと巻いていく。


なんか、大人っぽくない……っ!?

予想以上に上手くいった髪の巻きを梳かして整えてから鏡に映る自分を見る。

いつもと違う雰囲気の自分を見て、自信を少しだけ持つことが出来る。

それと同時に。


……緒臣くんに会いたいな……。

なんていう感情も芽生えて。
今日明日会えないのに、無性に会いたくなってしまった。

いつもと違う自分を見せたいのだろうか。私ってこんなにも欲求の塊だったの?と少しショックを受ける。

前髪をくしで整えながら、自分の気持ちを抑えている時。


─────ブーッブーッ


スマホが音を出して振動しだして、パッと画面を見る。


……っえ、緒臣くん……っ!?


そこに表示されてる緒臣くんの名前に一瞬くしを落としそうになる。